雀は冬毛や夏毛になるの?雀が冬にもこもこと膨らむ理由とは?意外と知らない生態や、ふくら雀が縁起がいいのかについても解説!

冬になるとふっくらとして可愛い雀ですが、冬毛に生え変わったからもこもこしているのかと疑問に思いませんか?
雀が丸っこく膨らむのは冬毛になったからではなく、体と羽根の間に空気をため込んで寒さをしのいでいるからです。
では、一年中雀の羽根は生え変わらないのかというとそんなことはありません。
換羽(羽根は生え変わること)についても説明します。
雀は身近な鳥なのに生態について知らなかったり、考えたことがなかったという方もいるのでは?
私は見て癒されるだけでしたので、色々調べてまとめましたよ!
縁起がいいとされるふくら雀についても解説しますので、読んでみてください♪
雀に冬毛や夏毛はある?換羽(かんう)についても解説

冬にはもこもことして、コロンと丸っこくて可愛らしい雀。見ているだけで癒されますよね!
夏にはあの丸っこいフォルムを見ることができません。シュッとスリムになっています。
しかし、冬毛になったからもこもこ、夏毛だからスリムになったということではありません。
冬は体と羽根の間に空気をためているからもこもこなのです。空気が断熱材の役割をして寒さをしのいでいます。
では、雀の羽根が生え変わることがないかというと、そうではありません。
鳥にとって羽根は飛ぶために必要不可欠なものなので、消耗もはげしいのです。
毎日羽繕いしても、古い羽根はすり減ってボロボロになります。
そこで羽根が生え変わるのですが、これを換羽といいます。
換羽は体力を消耗するため、多くの鳥はエサが豊富な8月ごろに生え変わるようです。
雀の場合は一度に3枚づつくらい、左右対称に生え変わり、2か月ほどかけて換羽します。
左右対称でなかったり、一度にたくさん生え変わると飛べなくなってしまうからです!
調べているうちに、一時的に飛べなくなる代わりに換羽を短期間ですませる鳥もいると知り、驚いてしまいました。
雀が冬に膨らむのには理由が!空気をためて寒さをしのぐ

雀のように体が小さいと、体の熱を蓄えておくのは大変です。
哺乳類は冬に向けて脂肪を蓄えることで寒さを防ぐことできますが、飛ぶ鳥にとって脂肪は重いので邪魔になります。そのため、あまり蓄えられません。
ではどうするのかというと、羽毛と体の間に空気をためて膨らむのです。
鳥の代表的な羽毛は以下の3種類ですので、一つづつ解説していきます。

- 綿羽 体羽の下にあり断熱効果が高い。とてもふわふわしている
- 体羽 胸や腹などの体の表面を覆ている羽毛
- 長羽 風切羽(かざきりばね)や尾羽(おばね)など。飛び方をコントロールする羽毛
このうち綿羽と体羽が保温に役立っています。理由はふわふわの羽毛の隙間にたっぷり空気をため込むことができるからです。
空気の層が断熱材となって冬の冷気を防ぎ、雀の体温が逃げるのを防ぐのです。
身近なのに意外と知らない雀の生態を解説

雀は留鳥(りゅうちょう)といい、一年中ほぼ同じ場所にいます。
鳥は大きいほど長生きのようです。雀くらいの大きさの鳥の寿命は、野生では2年程度と短命です。
さらに、天敵に食べられる、病気にかかる、事故にあう、冬の寒さに耐えられない、エサがたりないなどの理由で1年以内に死んでしまう鳥が多いです。
普段何気なく見ている雀。身近すぎるからでしょうか?そんな過酷な自然を生き抜いてきたのだということは意外と知らないですよね。
では、雀の生態を一年を通じて説明していきます。
春から夏の終わりまでが雀の繁殖の季節で、年に3~4回子育てをします。
雀は屋根のすき間など、さまざまなすき間を巣に利用します。
私は電線をおおう筒状のカバーの中に巣を作っているのを見たことがあり、そんなところに作るのかと驚きました。
ピンクのマル印のところを草をくわえて出入りしている姿を何度も目撃しました。

なぜそのような場所に巣を作るかというと、奥行きがあり入り口が小さい場所が巣に適した場所だからです。
雀は空中に静止しながら飛ぶホバリングができ、狭い入り口にも入っていくことができますが、天敵のカラスなどはホバリングができないので襲われる心配がないのです。
年に3~4回も子育てができる理由としては以下の点があげられます。
- 同じ巣を使い続けるから
- ヒナが2週間ほどで巣立つから
同じ巣を使い続けて子育ての効率を上げていますが、快適に使い続けるためには自分の体や巣を清潔に保たなければなりません。
自分の体を清潔に保つために砂浴びや水浴びをしてダニを落としています。
砂浴びと水浴びの両方をする鳥は珍しいそうです。
雀は雑食ですが、ヒナにはたんぱく質が豊富な昆虫を与えます。このことがヒナの成長を促しています。
若鳥は群れで生活しますが、つがいは巣をねぐらにして冬を越します。
巣は通常子育てに使うもので、雀のように一年中利用する鳥はあまりいません。
若鳥が群れるのは、体温の維持、見張りの目が増えるので安全、食べ物の少ない時期に食べ物のある場所を共有できるなどのメリットがあるからです。
もこもこのふくら雀は縁起がいい!帯の結び方にもある?

冬に羽毛にたっぷりと空気をため込んでふっくらとした雀のことを、ふくら雀といいます。俳句の季語にもなっています。
漢字で「福良雀」や「福来雀」と書かれることもあり、「福が来る」=「幸運を呼びこむ」というように縁起物にされているのがわかります。
確かに、あのふっくらとした可愛い姿を見ると幸せになりますよね!
また、若い女性向きの帯の結び方の一つに「ふくら雀」があります。こちらの画像のようにふくら雀が羽根を広げたような形になっています。

私は小さいころから茶道を習ってたので、着物を着る機会が多かったんです。
ですから、私がふくら雀といって思い浮かべるのは帯の結び方のほうでした。
そしてこちらにも「食べ物に困らないように」「豊かに暮らせるように」といった意味合いがあります。
まとめ

- 雀に冬毛、夏毛はないが、換羽はする
- 雀は羽根を膨らますことで空気の層をつくり、冬の寒さをしのいでいる
- ふくら雀とは「冬にもこもこした雀」「若い女性の帯の結び方」のことで、両方とも縁起物
チュンチュンという鳴き声や、ぴょんぴょんと移動する姿、そしてもちろん冬のもこもこした姿、どれをとっても本当に可愛い雀。
私はそんな姿を見るのが大好きなのですが、どのような暮らしをしているかということはほとんど知りませんでした。
今回調べることにより、さらに愛着がわきました。みなさんにもそう思っていただけたらうれしいです♪
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